猫を飼う上で、爪研ぎは重大な問題の1つ。
猫にとっては大切な日課のひとつですが、放っておくと家中がボロボロになってしまいます。
特に賃貸マンションの場合は、ネコが部屋の壁や柱で爪を研ぎまくって、退去の時に莫大な費用を請求されるなんてことは絶対に避けたいですよね?
そこで今回は、効果的な猫の爪研ぎ対策や、部屋の壁を保護する方法について解説していきます。
猫が部屋の壁で爪を研ぐのを止めさせたい・・・という方は、是非参考にしてみて下さい。
猫が爪とぎする時ってどんな気持ち?
そもそも、猫が爪研ぎをする時ってどんな気持ちで、どんな理由があるのでしょうか?
まずは爪研ぎをする時の、猫の気持ちを知っておきましょう。
イライラしてる時、嫌なことがあった時
猫にとって爪とぎは気分転換の一つ。
ストレス解消にもなるので、嫌なことがあった時などは気分を変えるためにバリバリ爪研ぎをします。
伸びのストレッチとしてやってる時もありますが、基本的には気分転換の要素が強いと思います。

そういえばジャンプに失敗した後とかにもよくしてるね。やっぱり動揺してるんだね

そんな時はそっとしておいて
マーキングする時
そして、爪研ぎの重要な役割がマーキング。
猫は爪研ぎをする時に肉球から匂いを出して、自分の縄張りを主張します。
高いところに背伸びをして爪とぎするのは、自分を大きく見せるため。
森の熊さんと一緒ですね。
爪のお手入れ(鋭く保つ)したい時
プリティーな顔をしていても、猫は狩猟動物。
狩猟動物である以上は、いつだって獲物を狩れるように爪を鋭く尖らせておく必要があります。
これは室内飼いの猫でも例外はなし。
狩猟動物という、猫の本能が爪研ぎをさせている訳です。
爪研ぎをすること、古い爪が剥がれて新しい爪が出てくるので、猫は常に新しい爪を出しておこうとします。
かまってほしい時
猫は飼い主にかまってほしいという理由で爪研ぎをすることがあります。
何かアピールをしたいときに飼い主の近くでバリバリと爪研ぎをするのはその証拠。
ウチの場合、バリバリっという音がする方を見ると、大抵ネコと目が合います。

朝、枕もとでシーツをバリバリするのほんとやめてほしい

あれをすると、飛び起きるよね

普通に起こして
こんな感じで、猫の爪とぎにはいろんな意味があります。
なので、完全に爪研ぎをやめさせるということはできません。
そこで、できるだけ猫に部屋の中で爪研ぎをさせない対策と、壁や家具が傷つくのを防止する方法をみていきましょう。
部屋を守るために!爪とぎを防止するしつけと対策
まず、猫が壁などで爪とぎをしようとしたら、用意した爪とぎをさっと差し出して「こっちも良いよ~」という風に誘導してあげてください。
この時、無理強いは禁物です。
この爪研ぎのしつけは、できれば子猫の時に覚えさせるのがベター。
ここでするんだよ~と身振り手振りで教えてあげると、案外素直に言うことを聞いてくれます。
成猫になると頑固になってしまうので、お気に入りの爪とぎ場所ができてしまうと、改善は一筋縄ではいきません。
そんな時には、爪研ぎにマタタビをふりかけておくのが効果的です。
猫の欲求を叶えてあげれる専用の爪とぎを用意する
市販の爪とぎは形状も素材もさまざま。
それだけ、猫も爪研ぎに対して多種多様な好みを持っています。
どれが気に入るかは猫次第ですが、無駄になること覚悟でいろんなタイプの爪とぎを与えて、猫の好みを見極めるのも大切です。
では、猫が好む素材や形状はどのようなタイプがあるのでしょうか?
爪とぎの特徴を確認してみましょう。
猫が好む素材
- 【ダンボール】:最もポピュラーな素材。ダンボールが何重にも重なっている。耐久性は低いが値段は手頃。
- 【麻紐・綿紐】:こちらもポピュラー。キャットタワーについているものも多い。
- 【布生地】:カーペットやソファで爪とぎをするのが好きな猫におすすめ。
爪とぎの形状
- 【平置き板型タイプ】:最もスタンダード。全身を伸ばしながら思い切り爪をとぐことができる。
- 【縦置きタイプ】:高い場所で爪とぎすることができる。マーキング気分にぴったり。
- 【ポールタイプ】:ポールに縄が巻き付けられている。両手で抱き抱えて力強く爪とぎすることができる。キャットタワーについているものも多い。
- 【特殊形状タイプ】:サークル型や家形など、可愛いデザインが多い。メインでなくサブとして置くならおすすめ。
うちの猫は平置きのダンボール板型、一択。
結果、とても安上がりで助かってます。
猫ちゃんによって本当に好みはさまざま。
置く場所を変えたらするようになった、なんて話もあるので、気長にお気に入りの爪とぎと場所をみつけてくださいね。
では次に、部屋の壁紙や家具を守るための対策を考えてみましょう。
定期的に爪を切る
基本的に猫は気まぐれ。
お気に入りの爪とぎがあっても、壁や柱で爪とぎをしてしまうこともあります。
被害を最小限におさえるために、こまめに爪を切ってあげましょう。
爪が尖っていないだけで、損傷はかなり和らぎます。
もしどうしても爪切りをさせてくれない場合は、病院や猫OKの動物美容院でもやってくれます。(プロに任せましょう!)
ただ、それでは「こまめに」というのが難しくなるので、小さい頃から爪切りに慣れさせておくのがベストです。
壁や柱を守る対策
壁に防止シートを貼る
壁紙を守る1番簡単な方法は、住宅メーカーから出ている専用のペット用クロスや、ホームセンターで手に入る透明の傷・汚れ防止シートを貼っておくこと。
全部の壁に貼るのは大変なので、猫が爪とぎしそうな場所にだけ貼っておけばOKです。
爪研ぎ防止シートはツルっとした感触になっているので、猫は爪研ぎをする気がうせてしまいます。
100円ショップでも売っているので、まずはお手軽なものを買って試してみるのがおすすめです。
柱に爪とぎ取り付ける
どうしても柱での爪とぎをやめない時には、その場所を爪研ぎ場へと変貌させてあげましょう。
もちろん、そのまま壁で爪研ぎをさせるのではなく、爪研ぎができるプレートを設置してあげます。
これはDIYでも作れますが、専用の商品も出ているので、これを購入した方が手間がかかりません。
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猫が嫌がる防止スプレーをまいておく
どうしても爪研ぎを止めさせたい場所がある時には、猫が嫌いな柑橘系やお酢の匂いのスプレーをかけておくのも効果的。
市販のものが効果は高いですが、手作りしてもOKです。
次第に慣れてしまうこともありますが、一定の効果はあります。
まとめ
ここまで対策をしておけば、ある程度、部屋の壁や柱を守れます。
爪にキャップをするという方法もあるみたいですが、それはなんだかかわいそうな気がするので、ここではおすすめしません。
爪とぎは猫の習性なので、「バリバリされて笑えないソファなどの家具は買わない!」など、多少は目をつぶってあげる必要もあります。
思う存分爪とぎしてもらえる環境を用意してあげたら、あとは寛大な気持ちを持って暮らしていきましょう。