猫を健康診断に連れて行くかどうかは、初めて動物を飼う人にとって、ちょっと悩んでしまう問題かもしれません。

 

「お金もかかるし、手続きも大変そう・・。」

こう考えて、飼い猫に健康診断を受けさせることを後回しにしている人も多いのではないかと思います。

 

結論から言うと、健康診断には是非連れて行ってください。

できれば年に1回以上、何かのついでやきっかけがあったときで構いません。

 

ではなぜ、ここまで健康診断を受けさせることをすすめるのか?

今回は、「健康診断は行かなきゃだめ?」「いつどんなときに健康診断に行ったらいいの?」という方に、私の実体験を交えたお話をしたいと思います。

 

猫を飼ったばかりの時に健康診断が必要な理由

初めて猫を家に迎えるときの方法はいくつかあります。

ペットショップで買う、里親になる、ブリーダーから譲り受ける、自分で保護するなどです。

 

どの方法で迎えていても、ひとまず病院へ連れて行ってください。

タイミングとしては迎えてから1週間程度で猫も新しい家に慣れてくるので、その頃が無難です。

 

 

ペットショップは動物を売るのが仕事なので、最低限の健康チェックしかしていません。

そのため隠れた病気が潜んでいるかもしれません。

 

 

特に純血種は遺伝性の病気を持っている可能性があります。

元野良だった猫を保護したり譲り受けたりした場合は、感染症を持っている場合が多いです。

 

実際、私は保護された猫を引き取って一緒に暮らしているのですが、保護した方がまず病院へ連れて行ったところ、猫白血病のウイルスを持っていることがわかりました。

 

念のためにお伝えしておくと、この初回の健康診断は病気の猫を排除することが目的ではありません。

これからその猫とどう暮らしていくか、計画を立てるための健康診断です。

 

すぐに治療しなければいけない病気なのか?

通常の健康管理で十分に生活できるのか?

 

そんなことを考えるためです。

 

感染症がある場合は、他の猫にうつるかもしれません。

部屋を分ける必要があるかどうかも、獣医さんからアドバイスをもらえるので、猫を飼ったらまずは健康診断に連れて行ってあげてください。

 

普段の健康診断は爪切りのついででOK

無事に初めての健康診断を終え、数ヶ月が経った頃。

この頃になると、猫の爪切りに対する悩みが出てきます。

 

おとなしく切らせてくれる子もいますが、大暴れしたりどこかに隠れてしまったりする子もいます。

長毛種だと伸びてしまった足裏の毛をカットするのも一苦労です。

 

そんな時は病院で爪を切ってもらうのがおすすめ。

爪切りは500円前後でやってもらえます。

 

獣医さんは手慣れていますし、猫は病院に行くと置物になってしまうのですぐに切ってもらえます。

そして、この時が健康診断のチャンスです。

 

体重を測ってもらいながら、肥満具合や食事量について質問をしてみましょう。

健康診断と言っても、いつも体中を触ってチェックしたり血液検査をしたりする必要はありません。

 

日常のちょっとしたことで良いのです。

 

 

「先週、キャットタワーから派手に転がり落ちて、しばらく痛そうにしていたんです」と雑談のように話すだけで、獣医さんは猫の手足を診てくれます。

 

ここで相づちすら打ってくれないような獣医さんであれば、すぐに病院を変えましょう。

本当の大怪我で受診したときに、日頃の様子をまったく気にかけてくれなかった獣医さんに、あなたの猫を預けられませんもんからね。

 

予防注射の時にも健康診断

予防注射の日も健康診断のチャンスです。

予防注射を打つかどうかは飼い主と獣医さんによるところではあるのですが、ここでは打つ場合としてお話しします。

 

猫の予防注射は年に1回です。

一度打つと、1年後にハガキなどでお知らせをくれる病院が多いです。

 

これだけで、毎年1回の健康診断を受けられます。

というのも、猫の食欲や元気がない時は予防注射ができません。

 

人間だって風邪をひいているときにインフルエンザの予防注射をされたら、余計に体調が悪くなってしまいますよね?

安全に予防注射をできるかどうか、健康チェックをしてから打つことになります。

 

聞かれる内容は、

 

  • 食欲があるか?
  • 元気に遊べるか?
  • 怪我をしていないか?
  • 咳やくしゃみがないか?

 

などです。

 

日頃の猫の様子をよく観察しておきましょう。

ちなみにうちの猫が受けている予防注射は、1回5000円程度です。

 

健康診断が重要だと思う本当の理由

健康診断を受けてくださいという流れでここまでお話をしてきました。

しかし、「うちの猫は若くて元気だし、外には出さないから予防注射はいらない。爪切りも自分でできる。病院は、そのうち病気でもしたら行きます。」こう考える方もいると思います。

 

これを獣医さんの立場で考えてみましょう。

若いときから年に数回通院していた猫・Aちゃん。

通常の体重は3.8~4キロ。

食欲たっぷり、好奇心旺盛の元気な7才の女の子です。

 

ある日、Aちゃんの食欲が落ちて元気がないことを心配して、飼い主が病院へ連れてきました。

その時、獣医さんは「予防注射をしているから、感染症の可能性は低いだろう。まず体重を測って、尿と便を見てみよう」と考えます。

 

 

一方で、今日初めて来た猫・B君。

男の子で飼い主が言うには5才。予

防注射は子猫のときが最後だそうです。

 

ここ数ヶ月で痩せてしまったのが心配で、病院に連れてきました。

普段の体重は5キロくらいとのことです。

 

獣医さんは考えます。

「予防注射をしていないなら感染症も考えないと。元の体重が5キロくらいっていうのは、5.5キロまで含まれていたりはしないよね?」

「5才にしては随分毛並みが悪いなあ。元々なのか、体調不良でこうなってしまったのか。これまでに何か病気をしたことはあったのかなetc・・・」

 

いかがですか?

通院歴のない猫のことは、獣医さんには何も分からないのです。

 

事前情報ゼロのところから、飼い主の言葉だけを頼りに病気の原因を探っていかなければならず、治療にたどり着くまでに時間がかかってしまいます。

健康なときに病院へ行くことは、健康なときの猫を知ってもらうことに繋がります。

 

いつも行く病院を決めずに、あちこちにかかっていては意味がありません。

信頼できる獣医さんを見つけて、何かあったときにはすぐに相談できるようにしておくためにも、健康診断を受けてかかりつけ医を決めておきましょう。

 

 

まとめ

「よし、健康診断へ行こう!」と意気込まなくても大丈夫です。

健康診断のチャンスは、普段のお世話の中に潜んでいます。

 

「爪が切れないなー」とか、「お尻の毛が汚れちゃったな…」とか、ちょっとしたことが気になったときに受診してみましょう。

 

私は予防注射のときと、爪切りで暴れて手が付けられないときに行っています。

小さな怪我や目やにでも、気になったら早めに受診しています。

全部合わせると、年に3回か4回くらいです。

 

健康診断を受けることに、デメリットはほぼないと考えます。

あえて言うなら、猫を連れ出すと猫のストレスになることと、費用がかかることでしょうか?

 

ストレスについては一時のストレスと一生の病気、どちらを重視するかだと思います。

費用に関しては、高額な医療費をつぎ込めとは言いません。

できる範囲で大丈夫です。

 

しかし、後で後悔することのないよう、最低限の医療は受けさせてほしいと思います。